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上品山

上品山で‶一日領主″気分

石巻地方でハイキングに絶好の山が上品山(標高467㍍)。山頂に立てば、北から北西に桃生の丘陵と箟岳。南西は遠く鳴瀬の石巻湾、そして東の眼下に万石浦が見えます。北上の流れ、奥羽の山並みを一望する時、登って損した気分になる人は稀でしょう。

古代、大和朝廷の東征にまつわる山でもあります。朝廷軍が要衝とした山だそうです。「桃生城、矢本屯所、多賀城を中継する哨戒所跡が山頂にあり、それが今、社をむすぶ九集比奈(くすひな)神社」だということです。現代も国交省の航空レーダーサイトがあり、北の空路を見守っているところを見れば、今も昔も要衝の地という気がしますが、地元びいきでしょうか。

山頂付近でカヤを刈る人がいました。カヤ刈りなら下を流れる北上川の河川敷で、今が最盛期では? 近付くと刈っていいたのはススキでした。これもカヤブキ屋根の素材になるのだそうです。「カヤより持ちはいいのしゃ」ということです。冬季アルバイトに精を出す麓の農家の人でした。

ちなみにここの北東に位置する当地方の最高峰・翁倉山(532㍍)は天然記念物イヌワシの生息地でもあります。ちゃんと繁殖しているのでしょうか。野ウサギが減って主なエサは栄養のないヘビになっていると聞いたのはだいぶ前です。

「いい小遣い稼ぎになるんだ」そうです

見渡す限りの領地を持つ殿様になった気分に浸れる山頂からの眺めです

麓からも見えるレーダーサイトは上品山のランドマーク

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