まちづくり

石巻の中心市街地は、震災前から郊外型大型店の進出により地域の商業が衰退傾向にあった中で被災し、 壊滅的な状況となりました。瓦礫が撤去され街はきれいになりましたが空き地などの低未利用地が急増し、 まちの再生に向けた道のりは長く課題も山積みです。
現在9地区で再開発事業等が実施・計画され、 各商店街も賑わいを回復するために様々な取り組みを行っていますが、前例の無い大規模災害と、 従来からの課題という、2つのハードルを乗り越えてゆく取り組みは、大きなチャレンジです。 地域の再生をかけた復興まちづくりでは、個々の取り組み=「点」をつなぎ、エリア全体の動き=「面」にできるかが成功の鍵になります。
「コンパクトシティいしのまき・街なか創生協議会」は、住民が主体となって行政や学識者と連携を取りながら復興まちづくりを推進するため、 2011年12月20日に発足した団体です。震災の10年以上前からまちづくりに取り組んでいた(株)街づくりまんぼうの取り組みをベースに、 まちの担い手をつなぎ、エリア全体の再生を実現するために各街区の取り組みを支援しています。
 みらいサポート石巻は、 同協議会の事務局運営や勉強会等の開催を側面支援することにより、復興まちづくりに取り組んでいます。 また、同協議会が発表した「石巻 街なか復興ビジョン」(2013年3月作成)で提案された7つのプロジェクトの1つ、「一人一人がつくる安全安心のまちづくり」 の担い手として、住民や事業主との防災力向上に向けた取り組みや、石巻津波伝承ARアプリ等の開発に取り組んでいます。

まちなか防さいの会

石巻市は、昨年より毎年3月11日を含む7日間を防災週間と定め、防災意識の高揚や
震災経験の伝承等を図る取り組みを行っています。今年は3月5日から11日が防災週間
で先週末には防災シンポジウム等が開催されました。

みらいサポート石巻がスタッフを派遣しているコンパクトシティいしのまき・街な
か創生協議会は、まちづくりの一環として、平成25年に「安全安心のまちづくりプロ
ジェクト」をスタートし、勉強会やワークショップなどを開催してきました。今年の
防災週間は「まちなか防さいの会」と題し、地域住民や主要機関・施設の関係者にお
声がけし、街の模型を囲んで車座になって座り、地域の防災についてお話する会を開
きました。

震災直後、まちのこれからを考えたとき、最も大切で優先すべきこととして、地域
から出た声は「安全・安心」であることでした。震災から5年が経とうとする今、街
には新しい住宅が建ち、避難できるビルが増えました。小学校や各種施設、町内会で
は、それぞれに防災の取組みも行われています。堤防の工事も進んでいます。(平成
30年完成予定)

「地域防災の向上」と言葉でいうのは簡単ですが、防災はとても大きなテーマであ
り、プロジェクトを始めて3年目となる今も、試行錯誤しながら企画を立てていま
す。地域で震災当時を振り返り、いろいろと話をする中で、これからの防災に必要な
大切なことを拾い上げ、暮らしに根付かせていきたいと考えています。
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中心部のまちづくり ~商業の再生~

石巻の中心部では、旧北上川に近いエリアは建物1階の天井まで津波が押し寄せ、駅付近も1メートルの浸水被害を受けました。中心部には8つの商店街がありますが、1階が店舗、2階以上が住居の建物が多いため、街の商業は壊滅的な被害を受けました。小売業の売場面積で言えば、震災前後を比較すると6割以上減少したと言われており、商店街にはまだ空地が目立ちます。

 

COMICHI石巻

COMICHI石巻

震災直後から、商店主・地権者を中心に再開発事業等が複数地区で検討され、昨年は3事業が着工、うち1事業により「COMICHI(コミチ)石巻」という複合ビル(飲食店+シェアハウス+住宅)がオープンしました。また、区画整理事業が進められていた商店街では、店舗の移転がほぼ完了し、各店が装い新たにリニューアルオープンしました。事業の工事がスタートするたびに、街が再生に向けて動いていることを実感します。一方で、新たな建物の完成だけではなく、その中で商いが営まれ、人々が行き交い、地域の生活の場として機能するようにならなければ、本質的な「再生」にはならないことを改めて感じます。

 

石巻いろは(中央一大通り)

石巻いろは(中央一大通り)

復興応援隊として街なか創生協議会の事務局に入り、各事業の計画や関係者の想いを聞かせて頂きながら活動して丸2年になります。どの街でも随時ビルは建て替えられ、お店の入れ替わりもあり、街は変化し続けますが、今のこの街のように、各所で工事が進められ、新しいビルや街並みがどんどん完成し、急ピッチで風景が変わっていくことはなかなか無いと思います。新しさの中に、どこか懐かしい雰囲気を醸し出し、じんわりと個性が滲み出すような街になるように、街の「ソフト=中身」をどう膨らませていくか、これから工夫が必要です。

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復興まちづくり ~ハード整備に続くソフト事業~

5年目のまち復興公営住宅

震災から4年半という節目にさしかかる石巻。中心市街地=街なかでは、震災復興にあたり、震災前からの課題であった「地域活性化」を実現すべく、多様なアクターがまちづくりに取り組んでいます。

活性化の実現に向け、第一に考えられているのが『街なか居住』の促進です。石巻市中心市街地活性化基本計画の中でも、「定住人口の増加」は目標の一番目に掲げられています。地域経済を元気にし、街に賑わいを取り戻すため、まず沢山の人に住んでもらおう、ということです。

復興まちづくり事業として、街なかエリアには5棟の復興公営住宅(計211戸)、3棟の民間分譲マンション(122戸)が整備されます。これら以外に個別住宅の建設もありますが、少なくとも約330戸の新規住宅が供給され、居住人口は1000人以上の増加が見込まれています。
今年10月には、街なかで最初に完成する復興公営住宅への入居が始まります。住宅という「ハード整備」に続き、これからは「地域づくり=ソフト事業」が求められます。生活利便性を高めるための商業機能の向上、地域の中で「お互いさま」の関係を育むコミュニティづくりです。

地域づくりの動き

街なか復興公営住宅第一号を迎える地域では、昨年に「地域づくり委員会」を立ち上げ、町内会や商店会の方々が集まり、コミュニティづくりについて話し合いを進めてきました。街なかは商店街を中心に、これまでも下町らしい、人情味あるコミュニティが維持されてきました。新たに移り住んで来る方にも早く地域に馴染んでもらえるよう、「まず、あいさつ運動から始めようではないか」、「お客さま扱いすることなく、自然な形で…」。話し合いの中では、活発に意見が交わされました。

地域づくり委員会に参加している応援隊が、委員会で地域の方々の温かい思いに触れ、ぜひその気持ちを伝えるツールを作りたいと考え、「(仮称)街なかハンドブック」の制作を企画し、準備を始めました。新たに街なかに移り住んで来る方々にウェルカムの気持ちを届け、気持ちよく新生活に踏み出して頂きたい。また、この街ならではのお楽しみ情報を発信することで、まちへ出かける「きっかけ」を作りたい。そんな思いをもって、10月の入居開始に間に合うよう、急ピッチで作業を進めています。

復興公営住宅ハンドブック作成途中

 

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コンパクトシティいしのまき・街なか創生協議会のサポート

みらいサポート石巻が支援している、コンパクトシティいしのまき・街なか創生協議会(以下、街なか協議会)が『街なか復興ビジョン』を作成してから早くも1年が経ちました。震災から2年を迎えようとしていた2013年3月、石巻の中心市街地でまちづくりに取り組む住民やボランティアが中心となり、専門家のサポートを得て作成したものです。堤防や橋の架け替え、被災した建物の復旧計画が進められる一方、解体が進んだ街なかは空き地が増え、街の再生までの道のりが長く感じられていた当時、新たに造られる街のイメージと、自分たちが暮らし、様々な活動を行う姿を重ね合わせながら描いたビジョンです。ビジョンは、3つのコンセプト(※1)に基づき、7つのプロジェクト(※2)を提案しています。

(※1)『石巻 街なか復興ビジョン』の考え方:   誰もが助かる安全安心な川湊“石巻” “石巻人”の繋がりが賑わいを生むまち “石巻人”の挑戦が新たな産業を生むまち

(※2)7つのプロジェクト:防災、賑わい・商店街経営、食、アート、生活・医療・福祉、情報発信、アクセス

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7つのプロジェクトはどれも街の再生に欠かせないコンポーネントですが、東日本大震災最大の被災地として、まず「安全安心なまち」の実現に向けて、昨年秋より「安全安心のまちづくり」の取り組みがスタートしました。みらいサポート石巻は、街なか協議会と協働で石巻市、専門家とプロジェクトチームをつくり、防災意識等のアンケート調査、住民や事業主とのワークショップ、震災教育のツール(津波伝承ARアプリ)の制作を行っています。

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プロジェクトの詳しい内容は今後のブログでご紹介しますが、震災の経験から学んだ防災の知恵と工夫を日々の暮らしに根付かせることにより、私たち自身、そしてこれから街で暮らす人々、さらには石巻を訪れる方々が安全で安心に過ごせるようなまちづくりを目指しています。

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